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「勿忘草の咲く町で~安曇野診療記~」 [感想]

・勿忘草の咲く町で~安曇野診療記~/夏川草介 角川書店


勿忘草の咲く町で ~安曇野診療記~

勿忘草の咲く町で ~安曇野診療記~

  • 作者: 夏川 草介
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/11/28
  • メディア: 単行本



図書館で借りた本。
私の好きな話の、神さまのカルテと、ちょっとリンクしている。

松本市郊外にある、小規模病院が、舞台。
3年目になる看護婦と研修医の、高齢者医療の現実の話。
神さまのカルテとは違い、泣く話では、ない。
二人の奮闘記の連作。
恋愛も、あり。

休みの前日の夜に、一気に読んだ(だから、こんな時間)。

両親から延命措置はしなくてもいいと言われているけれど、実際に直面してみないと延命措置はするのかわからないんだろうな。
誤嚥性肺炎で亡くなる人が多い。
祖母は胃ろうしたけれど、それが患者にとって本当に必要なのかどうなんだろうね。
私も田舎に住んでいるから、病院は年寄りばかりというのはわかる。
日本人の寿命は延びているけれど、健康寿命はどうなんだろう。
回復するでなく病院で寝た切りのまま何年も死ぬまで過ごすというのは、果たして幸せなんだろうかね。
医療従事者の負担ばかり大きくなるのかもしれない。
それでも、谷崎先生のように看取りに持っていくのではなく、なんらかの処置をしてもらえたらいいなと思った。
でもこれって、延命措置はしなくてもいいという両親の意に反することになっちゃうのかな。
ちょっと考えさせらた。
桂先生自身もいろんな葛藤をし、結論はまだ出てはない。

現役のお医者さんが書いている話だから、考えさせられる現実味がある話だった。

★★★☆

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