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「騎士と無垢な罪人」 [感想]

・騎士と無垢な罪人/和泉桂 ルビー文庫


騎士と無垢な罪人 (角川ルビー文庫)

騎士と無垢な罪人 (角川ルビー文庫)

  • 作者: 和泉桂
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/11/28
  • メディア: 文庫



和泉さんのファンタジーもので、しかもルビー文庫!
なんか、不思議な取り合わせ。

舞台は、中世ヨーロッパな感じ(本人も念頭に置いたとの事)。
王を守る七騎士を代々受け継ぐ家の次男(長男は死亡)と、今は別に暮らしている彼の腹違いの弟。
弟に受け継ぐ魔力を奪われ、それを取り戻そうとする話。

弟のミカが、健気。
健気受。
健気な受は、好き[黒ハート]
自分が倒れそうになっても治療にあたり、兄に押し倒されても翌朝は健気に、その前も兄を気遣い、力を返すために己自ら崖を登り死のうし、もう、ミカったら。
イサールだって、そんなミカの愛情に触れたら、力を返してもらわずそれよりも自分の命を絶とうと、もう、イサークったら。

魔力は治癒能力で、王のみに使うんだけれど、あんな王に使うことないよ。
領土を広げることばかり考えていて。
自分は七騎士に守ってもらっているから、死なないし。
治癒能力は、自分の命を削って行う。
対価がいるわけ。
要するに、自分の命を他の人に分けてあげている。

魔術師の長老の言葉が、いい。
世の中の理を解いている。

本編の後に、短い短編も収録されている。
その後のラブラブな。
故郷の人たちには会えないけれど、みんなわかっていてくれているよ。
二人が幸せで、嬉しく思っているよ。
これからも、お幸せに。

★★★

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