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「荊の鎖」 [感想]

・荊の鎖/火崎勇 キャラ文庫


荊の鎖 (キャラ文庫)

荊の鎖 (キャラ文庫)

  • 作者: 火崎勇
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2008/12/12
  • メディア: 文庫



再会、監禁もの。
大学時代の同級生で恋人、卒業前に別れたが、同然再会。

ひどい男だ。
大学生の時、それまでは仲の良い友人だった同級生を「俺のことが好きなんだろ」と抱き、卒業する少し前に捨てた。
そして、5年後。
自分の勤めるホテル(彼はここの御曹司)のブライダルフェアにやってきた彼を見て、嫉妬と独占欲に駆られ、スイートルームに監禁して、抱いた。
身勝手な男だ。
大学の時、一方的に捨てたくせに。
峯が痕跡を残さず永井の下からいなくなって、初めて気がついたんだって。
彼の代わりはいないと。
彼がどんなに大切だったかと。
彼を愛していると。
あの頃(大学生)は子供で、わからなかったんだって。
で、再会して、監禁。
うわー、何も変わっていないじゃん!
やっていることが前と同じ。
大人のすることじゃない。

部屋をおさえた2泊3日が終わり、監禁生活は解かれた。
でも、二人の仲がどうなることもなかった。
永井はさらに辛くなった。
ずっと永井の視点なので、読んでいて心が痛い。
彼のしたことは自業自得なんだけれど、切なく思った。

永井の視点で描かれているから峯の心情などがよくわからなくて、この二人がいったいどうやって幸せになって話が終わるのかというオチは、なぁーんだと、いう感じだった。
あっけない。
実は、永井より峯の心情のほうが切なかった。
でもあえて永井視点のみの話。
峯の切なさがもっと読んでいるこっちに伝わったらよかったのに。
オチのところで急に読んでいるこっちのテンションが下がったというか、グラフの線が急下降した感じ。

監禁ものにしては、えっち度低め。
火崎さんだものね。

★★☆
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