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「ミルクとダイヤモンド ~公子殿下は黒豹アルファ~」 [感想]

・ミルクとダイヤモンド ~公子殿下は黒豹アルファ~/弓月あや シャレード文庫


ミルクとダイヤモンド ~公子殿下は黒豹アルファ~ (シャレード文庫)

ミルクとダイヤモンド ~公子殿下は黒豹アルファ~ (シャレード文庫)

  • 作者: あや, 弓月
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2020/08/24
  • メディア: 文庫



オメガバースでもふもふもの。
架空の公国が、舞台。

オメガの維央は、父を早くに亡くし、異国で頼る人もなく頑張る母親も心労がたたって入院。
学校にも行かず、母の入院費と生活費を稼ぐために、アルバイトを掛け持ちしている。
維央は誰とも番にはならず、子供も生まないと決意し、オメガである自分を卑下している。
と、まあ、受の維央くんは、人に頼らず、頑張って生きている。
けれど、コップに注がれたミルクは、こぼれそう。

ある日、傷ついた小豹を見つける。
保護し、自分はお腹が空いているのに、ミルクを小豹に与える。
もう、こういうところが、健気だよ。
自分のことよりの困っているものを見捨てない。
そんなところも、アルヴィは維央に惹かれたんだろうな。

攻のアルヴィは公子殿下。
次の公子(国王)になるのが決まっている。
亡くなった奥様が遺してくれた幼い息子が一人いる。
ぜんぜん偉ぶったところがない。
イラストが蓮川愛さんだから、もう、アルヴィが素敵なの。
金色の瞳に黒髪の美形。
格好良すぎ。

弓月さんは、昔から、可愛い話を書く方。
しばらく忘れていたけれど、この本を読んで思い出したよ。
ひとり頑張る維央くんが健気で、ちょっと涙ぐみそうになった。

一人で頑張らくてもいいよ。
手を差し伸べてくれたアルヴィに頼って。

オメガバースだから、えっちシーンが色っぽい。
維央が別人だよ。
淫らなことを言う維央に、アルヴィは応えまくる。
はぁ、眼福。

ラストは、もうちょっといろんなことを書いて欲しかったな。
国民に維央のことを告げるのか、結婚式はどうするのか、などなど。
出産まで書いて欲しかった。

★★★★

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