「竜は将軍に愛でられる」

・竜は将軍に愛でられる／名倉和希　ディアプラス文庫

竜は将軍に愛でられる (ディアプラス文庫)

• 作者: 名倉 和希
• 出版社/メーカー: 新書館
• 発売日: 2019/11/09
• メディア: 文庫

動物など可愛いものが好きな将軍×なかなか大人になれない竜人族の、ファンタジーもの。

雑誌に掲載された表題作と、その後の書き下ろしが1編。

名倉さんがファンタジーを書くなんて、めちゃ珍しい。

幼い可愛いものが好きなランディがアゼルに惹かれるのも、無理はない。
もう、天下の将軍が、アゼルにデレデレ。
一目惚れ状態だよ。
アゼルもそれは同じこと。
優しくされ、可愛がられ、離れられない存在に。
そんなふたりなので、読んでいるこっちも微笑ましく思う。

隣国が攻めてきて、戦うシーンがある(少人数なので、激しいものではないが)。
アゼルはランディの役に立ちたいと、竜の姿で飛び回る。
アゼル、健気だよねぇ。
怪我しちゃうけれど。
ランディもアゼルを守るために怪我しちゃうけれど。
そのおかげで、大人になれないアゼルが成体になるんだけどね。

オトナになったからと、えっちシーン。
でもさ、私、攻が髭もじゃなのは、ちょっと……。
いまいち萌えないのは、髭のせいかも。

書き下ろしは、ランディの家でのシーンが多い。
家族と一緒に住んでいるんだけれど、二人で部屋に閉じこもっているのが多い。
ランディ、アゼルがめちゃ可愛くて、部屋にこもって……ではなく(そういうシーンもあるが)、アゼルもランディも怪我をしたり、アゼルが子供に戻ったりするから。
この話は、怪我をする率が高いような。
でも、すぐに治る能力があるから、平気だけどね(本人はいいが、相手は平気ではないが)。

竜人族は、長生きだという。
どうやら、そのパートナーとなったランディも寿命が延びるらしく、ランディのほうが先に死ぬという心配はしなくてもいいような結論で終わる。
それはよかったね。

書いていて、どんどとりとめのない文章になっていくので、これで終わります。

★★★☆