「夢より短い旅の果て」

・夢より短い旅の果て／柴田よしき　角川文庫

鉄道旅ミステリ (1) 夢より短い旅の果て (角川文庫)

• 作者: 柴田 よしき
• 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
• 発売日: 2015/09/24
• メディア: 文庫

この前、柴田よしきさんの短編を読んで、普通のも読みたくなり、購入。
鉄道旅ミステリーで、私になじみ深い路線も載っていたから。

柴田さん、実は鉄道好きなんだそうだ。
それで、こういう話が生まれた。
三年前に失踪した初恋の相手でもある叔父を探すために、鉄道が好きでもないのに、交流のある女子大に入学し鉄道旅同好会に入った女の子が主人公。
だんだんと鉄道が好きになっていく。

1つめの路線は、こども国線。
東京にいた頃(専門学校生)東京の三軒茶屋に住んていたので、この路線は知っている。
たった駅が3つしかないのに、いろんなドラマがあるんだね。

2つめは、急行能登。
おぉ、地元。
北陸新幹線開業によって廃止となった。
その廃止のちょっと前に乗った話。
地元なので、廃止のフィーバーは知っている。
恐ろしい人数の人が、金沢駅に訪れていた。
でも、この列車、ごく普通に通勤のために利用していた人もいたのね。
そういう人は、今はどうしているんだろう。
この話が、後までひっぱっている。

金沢駅に着いた香澄が次に乗ったは、北陸鉄道浅野川線。
はぁ
これ、地元の人しか乗らない、金沢～内灘(金沢の西側の海の街)の、通勤通学電車だよ?
七尾線沿線に住む私は、高校の時にたったの1回乗っただけ。
ちなみに、B'zがコンサートで金沢に来た時に稲葉さんも乗ったとのこと(本人が言っていた)。

次は、また金沢駅から高岡へ行き、氷見線に。
この路線は、忍者ハットリくんのラッピング電車と景色で有名。
絶景を見に乗ってみたいな。
ドラえもんラッピング電車の万葉線にも。

日をおいて、JR日光線。
栃木県在住の友人と、乗ったことある。
出会った少女に、幸あれ。

次は、飯田線。
叔父さんと一緒に鉄道旅をした同好会の仲間も一緒に。
いい路線なのに廃線になるのは、人がいないから。
そう。
莫大なお金がかかるのに人がいなくて乗らないから、廃線になってしまう。
それは仕方がないことなんだね。

大学の秋季休みを利用して、沖縄へ。
ゆいレール。
沖縄で、叔父さんの恋人だった人と急行能登で見かけた人に、偶然出会う。
これちょっと、偶然過ぎる。
うーん……。
列車のミステリーが、本人に教えてもらって解ける。
ところが。

最後、常磐線。
手紙を読みながら。
実は、他に真相があった。
偶然と必然。
香澄がいなければ、実行していたかもしれない。
殺人を。
これもちょっと強引かな。

私は電車はたまにしか乗らないけれど、それでも一期一会の出会いはある。
向かいに座っているあの人は、どこに行くんだろう?
こんなところで乗ってきたリーマンらしき人は、これから北陸新幹線に乗るのかな?
そんなことを思いながら、乗っている。
この話、ミステリーとして読むんじゃなくて、鉄道の在り方として視点で読むほうが面白いと思った。

さて、叔父が失踪したわけは?
道ならぬ恋に悩んでいたんじゃないかという、証言。
叔父も香澄のことが?!
そうじゃないかなと思う、私。
今はどこに?
で、続きはいつ出るんだろう。

コメント 4

鉄道旅ミステリー
チョッと興味をそそるな。
私も鉄道好きなので。
駅がチョッとしかない路線と言えば、赤羽線を思い出す。
by Ａちゃん (2015-10-11 02:10) 

面白そうな短編小説集ですね！
馴染みの路線が舞台になっていると、
またいっそう臨場感が味わえますよね(^^)
私も急行能登は何度か乗って、金沢へ行きました。
夜遅くの帰宅時間に能登を使う通勤客も
けっこう多かったんですよね…。
ちなみにその時間帯の列車は現在、
首都圏近郊だけを走る特急列車（スワローあかぎ）に
振り返られました。
by あおたけ (2015-10-11 08:47) 

Aちゃんさま>
nice!とコメントをいただき、ありがとうございます。

赤羽線は、乗ったことがないです。
by ピンキィモモ (2015-10-11 17:07) 

あおたけさま>
nice!とコメントをいただき、ありがとうございます。

「能登」は乗ったことはありませんが、「北陸」はあります。
新幹線が開業して便利になりましたが、旅情が少なくなった気がします。
by ピンキィモモ (2015-10-11 17:11)