「王女コクランと願いの悪魔」「王女コクランと願いの悪魔2」

・王女コクランと願いの悪魔／入江君人　富士見L文庫
・王女コクランと願いの悪魔2／入江君人　富士見L文庫

王女コクランと願いの悪魔 (富士見L文庫)

• 作者: 入江 君人
• 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
• 発売日: 2014/09/10
• メディア: 文庫

王女コクランと願いの悪魔 (2) (富士見Ｌ文庫)

• 作者: 入江 君人
• 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
• 発売日: 2015/06/15
• メディア: 文庫

発売日が違うんだけれど、一気に読んだので、まとめて感想を。

願いをかなえるランプの悪魔と、大国の王女の、願いの話。

願いなどないというコクラン。
でも、本当は1つだけ願いはある。
けれど、それは叶えられない願い。
生きるために、親しい人を作らず、目立たぬように注意を払い、後宮で過ごす。
この後宮が、舞台。
後宮というけれど、女子のアカデミーな場所。
王が高齢のために、現在はこうような形に。

悪魔レクスとコクランの会話は、楽しい。
レクスはおどろおどろしいものではなく、人間くさい。

話自体は楽しいというのではなく、どんどんコクランが可哀そうに見えていく。
父である王と対面し、これでコクランもハッピーエンド、と思いきや、まさかの毒殺。
毒が回り死に近づいても、コクランはそれを受け入れようとする。
コクランは最後までコクランなのね。
レクスは自分が願い、消滅。
まさか、こんなラストか?!と思いきや、状況が変わり、コクランは生きさせられ、レクスは人間に。
ほう、こういう終わり方があるのか。
めでたし、めでたし。

ところが、2巻目。
後宮に男が！ということで、レクスは捕えられてしまう。
そして、城から追い出される。
レクスもコクランも、会いたくて会いたくて。
コクランは1巻目の時とは変わってしまった。
恋する女の子になってしまった。
彼に会うために、これまでの生き方を変えてしまった。
なんか、つまんないや。
こう思っているのは私だけじゃなく、後宮にいる身分と権力もある姫も。

後宮に男性が忍び込むルートがあるのがわかる。
1巻目のあの気高さはどこ?
2巻目は俗ものになってしまった。
単なる恋する男女の話じゃん。
うーん……。

最後はやっと二人が後宮で会えることができ、終わり。
コクラン、夢だと思っているんですけれど?
これで終わり?!
人間のレクスは姿を変えることはできないから、どうやってコクランの元にずっといられるの?
このあとレクスはどうなるの?
3巻目に続くの?
まさか、これで終わらないよね?

コクランもレクスもまだ10代で、中高生向けの話だった。

★★★☆
★★★

コメント 2

一気読みなのですね。こういうところ、ピンキィモモさんすごいなぁ～　^^v
じぶんも高校生の頃まではいつ清美とかできましたが、いまはもう集中力がそんなに長く持続しません　^^;
本は好きだけれど、少しずつ読むになってしまっています。
この本、一貫目と二巻目でずいぶんと趣が違うようですね。ファンタジーから恋愛小説? なのでしょうか?
悪魔が人間になって、そういうシチュエーションも色々と葛藤があって面白そうですけれど・・・　^^;
by moz (2015-06-22 06:26) 

mozさま>
nice!とコメントをいただき、ありがとうございます。

いろんなもの(蛆虫、駱駝、鳥、奴隷などいろいろ)でできているレクスは、自由になることを恐れています。
自由になったら、どうなるかわからない。
悪魔もいろいろと葛藤があるようです。

by ピンキィモモ (2015-06-22 15:49)