「天使のささやき」

・天使のささやき／かわい有美子　リンクスロマンス

天使のささやき (リンクスロマンス)

• 作者: かわい 有美子
• 出版社/メーカー: 幻冬舎
• 発売日: 2011/04/28
• メディア: 新書

警視庁の話。
同じ寮になった、あこがれのSP×新人SP。

かわいさんの新刊を読むの、久しぶり。
ノベルズで読むのは、ビブロス(リブレ出版の前)以来かも。
久しぶりです、かわいさん。
イラストが蓮川愛さんということもあり、読むのを楽しみにしていた。

けど。

名田は、警察官採用パンフレットのモデルにもなった、さわやか系のイケメン。
その名田の憧れ、峯神。
ところが、寮の先輩たちは、峯神は下半身超絶無節操男だと。
あれ？
寮祭は高級ホテルでしてくれないと、女の子との出会いが少なくなると。
あれ？
なんだかこの話、すごーく現実的？
BLは、女の子のファンタジーな妄想じゃない？

SPの訓練のシーンもあるけれど、寮でのシーンが多い。
しかも、和気あいあいでコメディ入っているし。
あれ？
思っていた話と違うぞ?

峯神、部屋はあまり片付いていない、スーツは脱ぎっぱなし。
攻も、あこがれを抱くような人じゃない？
でもさ、峯神は、結婚までしようとしていた彼女との恋にひどく傷ついたことがある。
マルタイの盾になるという、SPの仕事。
それもあって、今は色恋はいいと。
名田が懐いてくるが、わざとセクハラしちゃうし。
ある意味、人間くさいキャラクター。

前半はおちゃらけムードが多いけれど、後半は、題名になっている「天使のささやき」と呼ばれている、某国の安い合成麻薬ぐらみの話になってくる。
その国の大統領が、しかも、ダークな大統領が、日本に来る事に。
前半のおちゃらけな感じは……ある。

経路を調べていたら、爆弾が出てきた。
峯神が怪我をした。
名田ももみ合った時、ちよっと怪我をした。
緊張感が高くなる。
が、その後は、また、寮でのシーン。
うーん……
ハラハラドキドキしていたのに、拍子抜け。
で、あやふやにエンドに。

あれ？
あれで終わり？
データを消した犯人は？
峯神兄が、また弟に何かしそうな気配があったのに？
麻薬取引の親玉は？
公安は誰を、そして、何を調べていたの？
なんか、中途半端に終わっている。
さわやかに終わっているが、消化不良になりそうだ。

えっちシーンは、1回。
後半の真ん中あたりに。
色っぽかった。

この話、前半の寮での和気あいあいなシーンを減らして、仕事のシーンを、特に、後半の来日している期間のページを増やして欲しかった。

秋頃、生意気な発言をしたSAT隊員の遠藤の話が出るという。
遠藤、受だろうな。
相手は誰？

★★★