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「天使の片羽」 [感想]

・天使の片羽/高岡ミズミ ルチル文庫


天使の片羽 (幻冬舎ルチル文庫 た 1-14)

天使の片羽 (幻冬舎ルチル文庫 た 1-14)

  • 作者: 高岡 ミズミ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
  • 発売日: 2008/03/17
  • メディア: 文庫



天使シリーズ3作目にして最終巻。
今回の主人公は志水。

このシリーズは、はっきり言って甘い話ではない。
どこが天使なの?と思う。
イラストが奈良千春さんから察しられるように、読んでいてどの話も痛い。
痛いのは、家族が自殺と見せかけてある男の差し金で殺されたから。
このシリーズの主人公はみんなそう。
でも、主人公にとって、相手が天使なんだろうか。
憎むべくアイツ側の人間なのに(1作めは違う)、この痛みから救い出してくれる。

今回の話は救ってくれるよりも、より痛くなる相手で。
読んでいて、ハッヒーエンドなんて、とてもじゃないけど、そういうふうに終わるのには到底思えなくて。
被害者の息子と加害者の息子。
この二人、いったいどうやって幸せになるんだろう?

読んでいて、もう息ができなくて、心が痛くて。
志水の心情が、東吾の心情が、田宮の心情が。

いつまでも過去に縛られないで、これからのことを考える3人に、ホント心打たれた。
志水の場合は、陽一がまっすぐな心を持っていたからだろう。

自分の利益のために相手を(自殺や事故に見させて)殺してしまうこのオヤジ、とんでもない男だ。
あんた本当にサイテー[exclamation×2][むかっ(怒り)][パンチ]
それにしても、皮肉なもんよね。
あんたの息子が、土地欲しさに自殺に見せかけて殺した志水夫妻の息子を好きになるなんて。
あんたにまったく似てなくてよかった。
志水のおかげで陽一も真っ当になったし。

このシリーズ、主人公が毎回違うのにこの話だけ読んでもさっぱりわからない。
私、2作目、あんまり覚えてなかった。
1作目はドラマCD化されて聴いたので、記憶にある。
本棚からひっぱり出して読み返さなくては。

実は、読んでいる最中、どっちが攻なんだろうと思ってたよ・笑
陽一のほうが背が低いし、年下だし。

★★★

シリーズ関連本はこちら

天使の啼く夜 (幻冬舎ルチル文庫)

天使の啼く夜 (幻冬舎ルチル文庫)

  • 作者: 高岡 ミズミ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
  • 発売日: 2006/09/15
  • メディア: 文庫



天使の爪痕 (幻冬舎ルチル文庫 た 1-9)

天使の爪痕 (幻冬舎ルチル文庫 た 1-9)

  • 作者: 高岡 ミズミ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: 文庫


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コメント 2

くるみ

お~~~~
熱くなってるね~ピンキィモモ ちゃん!
でも熱くなれるものがあるっていいことよね♪
by くるみ (2008-03-24 13:11) 

ピンキィモモ

くるみさま>
本当にひどいオヤジなのよ。
何人の人生を変えたことやら。
バチがあたって当然よ。
by ピンキィモモ (2008-03-24 17:17) 

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