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「身代わりアルファと奇跡の子~赤い薔薇と苺シロップ~」 [感想]

・身代わりアルファと奇跡の子~赤い薔薇と苺シロップ~/華藤えれな シャレード文庫


身代わりアルファと奇跡の子 ~赤い薔薇と苺シロップ~ (シャレード文庫)

身代わりアルファと奇跡の子 ~赤い薔薇と苺シロップ~ (シャレード文庫)

  • 作者: 華藤 えれな
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2019/10/24
  • メディア: 文庫



華藤さんの、オメガバースもの。

優秀な兄に頼まれ、入れ替わった、海莉。
その間、兄は妊娠し、子供は海莉が生んだものとされ、その後、事故で亡くなってしまう。
子供を一人で育てる海莉だったが、ある日、叔父が現れ子供を連れて行ってしまう。
その叔父は、二人が入れ替わった時に出会ったヒューバートで、海莉の初恋の相手だった……。

出会った時に医学生だったヒューバートの夢は、オメガや移民も診療する診療所の医者をすることだった。
貴族の次男(愛人の子)でアルファなヒューバートだけど、ぜんぜん庶民的なんだよねぇ。
料理だって作るし、医者として僻地へも赴く。
ぜんぜん貴族ぽくないの。
いかにも優秀なアルファって感じでもないの。
無理やり海莉を抱くこともないの。
だから、この本を読んでいるとなんか優しい風が吹いているような気がした。
舞台が都会じゃないせいもあって。
ハーブガーデンのせいもあって。

海莉は典型的な、健気受。
もう、思わず抱きしめたくなるくらい。

海莉と出会った頃は双子の兄の愛理のふりをしていた海莉だったので、死んだのは本当の海莉だと思い、海莉に辛くあたることが多い、ヒューバート。
違うのに。
ここにいるのは、あなたが好きな海莉なのに。
子供のために、本当のことは言えない、海莉。
もう、読んでいてじれったくてじれったくて。
早く真実がわかって欲しくて、もう、ページをめくるのが早いこと早いこと。
だからか、あっという間に読めたよ。

記憶喪失で施設にいるけれど、愛理も生きていることがわかって、よかった。
ラストに、海莉が妊娠しているのがわかり、これからもっと家族が幸せになるので、よかった。

おもしろかったです。

★★★★

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