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「黒衣の皇子に囚われて」 [感想]

・黒衣の皇子に囚われて/華藤えれな キャラ文庫


黒衣の皇子に囚われて【キャラ文庫】

黒衣の皇子に囚われて【キャラ文庫】

  • 作者: 華藤えれな
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2012/01/27
  • メディア: 文庫



王位継承権を奪われて軟禁状態の皇子×バイオリニストを目指していたが、今は音楽教師の日本人。
砂漠の国が、舞台。

華藤さんの話らしく、攻の本当の気持ちがわからない。
かわいそうな皇子で、志弦のバイオリン演奏が心の支えなのね、と思いきや、クーデター。
しかも、そのクーデターを起こしたものと共謀していた。
ま、それで、彼が国王になって、二人は結ばれて、めでたしめでたしと思いきや、そこからが長かった。
皇子が国王になるのではなく、国王になるのは、軍人で親友のイスハーク。
しかも、サディクは志弦を、イスハークに差し出すと。
はいぃぃぃっ?!

調教するのに志弦を抱き、あーもー!
サディクの心情が、さっぱりわからない。
本当は、好きなんでしょ?
国王になるんだよね?
なのに、イスハークに逆らうことなく、彼の怒りを受け入れる。
もう、この話は、いったいどうなるんだ?

キャラ文庫としては、普通のページ数。
けれど、話が濃厚で、いろいろと変わる展開が読めない。
サディクの数々のひどい仕打ちに、志弦のプライドも心もズタズタ(その度に、志弦は強くなっていくんだけどね)。
皇子だけれど、ダークというかヒールじゃないのかというか、女の子があこがれるキラキラな王子様じゃない。
最後の最後まで、ハッピーエンドが見えてこない。
この二人の行き着く先は?

サディクがもうちょっとわかりやすい人間だったらよかったのに。
ま、志弦は、途中からサディクの本心をわかっていたけれどね。
サディクの複雑な感情を。

国語のテストじゃないけれど、この時サディクはどう思っていたかと、ちゃんとわかる読解力のある人になら、おもしろい話じゃないかな。
私は、ばーっと読んじゃうので、サディクがどういう心情だったのかなんて気にしなかった……。
ダメな私だ。

★★★

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